感心馬鹿

落語「青菜」が好きという話。

勿論、鉄板のおうむ返しネタですし、季節を感じるネタですし、良いところはいっぱいあるんです。でも、特に好きなところが、

植木屋のはっつぁん、お屋敷で体験した柳陰、コップ、鯉の洗い、そして何より隠し言葉にいたく感動して、女将さんに大興奮しながら説明をするのですが、聞いてた女将さんが冷たくひと事

「ま〜た感心してきやがった、この感心馬鹿」

感心馬鹿。世の中に色んな馬鹿あれど、こんな幸せな馬鹿が他にいるだろうか。なろう事なら僕は一生、感心していたい。世の中やべえよ、まだまだ知らねー事で溢れかえっているよ、と言う事を、たとえ表面上は変に斜に構えて落ち着いたフリをしていても、内心は爆上がりで感心していたい。何なら表面的にも爆上がりして「感心馬鹿」と言われたいと常々思うのです。

しかも植木屋はっつぁん、あろうことか「俺らもやろうぜ!」とか言っちゃう。おいこれスゲエぞ!と思ったら即実践!どうせお屋敷なんて持てないし…鯉なんて高くて買えないし…とか考えねえ!無い物は工夫だ!むしろ気合いだ!鯉の洗いだと思え!カッケェぞ感心馬鹿!

同じ理由で「雛鍔」のおとっつぁんとか好きだ。でも、「ちりとてちん」の褒める人は感心からヨイショが透けて見えるから駄目だね。

でも「青菜」持ってないんだけどね。いや、覚えるだけなら覚えられるんだろうけど、憧れが強すぎて手が出ません。暫くは聴いてニヤニヤしてたいと思う今日この頃です。