2017年7月の振り返り

いよいよ本格的な夏!到!来!
えー、昔からそのぉ、夏を制するものは受験を制す、と申しまして(言わない)ナツイアツにへたりこむ前に7月の振り返りをば。

1.ようやく

まあ、たまには語ったっていいじゃない、の巻ですね。

ちなみに軌道に乗った、というのは、僕の実生活と仔鹿寄席がようやく無理なく噛み合ってきた、ってくらいのレベルでお客様の入りについてはいつだって苦戦中ですから!(ぜんぜん自慢にならない)

2.第五回仔鹿寄席 出演者変更のお知らせ

ほんと、五十鈴。さんには足を向けて眠れません。今度また活ハウスに出られるとか・・・今後、引っ張りだこになる予感満載です。予定を抑えるなら今!

3.多謝御礼

改めてご来場ありがとうございました。
仔鹿寄席、初のホール落語でしたが、アンケートにも多数「やっぱ椅子席は楽」と書いていただけまして・・・(笑)ウチを休憩所かなんかと心得てや・・・

大変失礼いたしました。ほんとは高座の中身についても沢山、感想をいただいておりますよ。普段のキャナリー発表会ではなかなか、お客様の率直な感想をいただけない仔鹿達は、打ち上げで悶絶したり、七転八倒したり。でも次回の高座に活かす気満々のバンビが多くて席亭は一安心です。

次回10月9日、場所を浅草公会堂と同じ台東区の谷中に移しまして、こちらもゆったり椅子で御寛ぎいただきながら楽しんでいただけるかと思います。お客様にお越しいただかないと成立しない、楽しくも因果な趣味でございます。引き続き何卒宜しくお願い申し上げます。

4.落語鑑賞覚書

今月はけっこう寄席や落語会に伺ったのですが蓋を開けてみると振り返りに残ったのはこの日だけ。何が嬉しいって、怪談噺に反応して下さる方が意外に多かったんですねえ。

寄席の怪談、面白いですよ。これからも夏は続きますから、ぜひお越しくださいませ。ヒッヒッヒ。

5.吉例夏夜噺

来月のオールスター祭りが早くもランクイン。
ミーハーと言われようと、取り巻くアホウより飛び込むアホウよ!

貴方の好きな記事はありましたか?8月も宜しくお願い致します。

なんか妖怪?

ここ数年、自分の中で妖怪ブームが続いており、今日は大田美術館で開催されている「月岡芳年 妖怪百物語」展に行ってまいりました。月岡芳年は、江戸末期から明治にかけて活躍した浮世絵師。武者絵、無惨絵が特に有名なのですが、同時にたくさんの幽霊・妖怪絵を残されており、それが一堂に会すっていうんだから、こりゃ行かねばなるまいて。

妖怪と落語は相性が良いらしく、直接的なものとしては「牡丹灯籠」「応挙の幽霊」「化け物使い」「ろくろっ首」「お菊の皿」「のっぺらぼう」などがありますが、例えば「狸鯉」「狸札」「狸賽」に出てくる、人語を理解し、姿を変えられる狸だって、当然あれは現実の狸ではなく、「狸の妖怪」の伝承がモチーフ。「初音の鼓」は、所謂「狐憑き」のパロディ。「安兵衛狐」は異種婚姻譚ともとれます。しかも幽霊との結婚も描いてますから、いかに妖怪が日常に溶け込んでいるか分かりますね。

閑話休題。で、月岡芳年展ですが、よかった〜。特に最盛期から晩年にかけての、絵の緻密さ構成力デッサン力、色遣いから紙にまで拘った印刷技術、とても素晴らしかったです。特に立体感がやばい。闇の中の鬼、水底の蛇など、何か一枚通した向こう側を描くことで絵の世界を広げているのだろうと思いました。

落語鑑賞覚書

黒門亭 土曜一部

ぐんま グレコ奮闘記
美るく 金魚の芸者
志ん橋 天災
文雀 虎の子
三朝 船徳

(敬称略)

開口一番のぐんまさん、前座さんにしては珍しく新作落語でした。クライマックスの、師匠譲りの座布団芸は圧巻。前座さんですので狙って見るのは難しいかもしれませんが、落語とプロレスを愛する人には一見の価値ありです。

美るくさんは「あの(座布団芸)の後、何をやれば良いのやら」と苦笑しながら、夏らしく涼しげで色っぽい噺を。女性がされてるからか、芸者になった金魚の仕草や言葉遣いの魅力が凄く伝わりました。

志ん橋師匠は、何故かわたしは寄席より圧倒的に黒門亭で見る機会が多いです。むしろ志ん橋師匠出るから黒門亭に行こう!って思うくらいに好き。凄く渋い方ですが、べらぼうにキュートなんですよね。ワイワイ沸かせてました。

文雀師匠は、ずいぶん暫く正面から高座を拝見してなかったので(キャナリーの発表会だと、だいたい最後の幕係なので袖で見てました)、なんとなく感動。今回もちょっと珍しい噺をさらりと演られてました。

三朝師匠の船徳は、船宿の女将さんが妙に色っぽかったのが印象的。なんとなく廓の女将さん的な色気でしたが、船宿の二階は昔は休憩所だったそうだから、非公式にそういう事もあったのかなあ、と思ったり。勿論、本編もきっちりと笑わせていただきました。

吉例夏夜噺

去年は当日券で立ち見だったけど、今年は予約したぜい。

鈴本演芸場 8月中席 夜の部 「さん喬 権太楼 特選集」

http://www.rakugo.or.jp/2017-8naka-yoru.html

両師匠のほかにも、三三師匠、一之輔師匠、市馬師匠、喬太郎師匠、新治師匠と、東映マンガ祭り級のオールスターずらり勢揃い!実家の滞在期間も、これに合わせて調整しますっ←この親不孝者がっ!

オウ能!

落語教室の先輩のお誘いで、神楽坂は矢来能楽堂で能を見て来ました。能を見るのは大学生以来、しかも能楽堂ではなく屋外イベントで、さらに殆ど覚えてないので初と言っても過言じゃないです。

この日は「頼政」、仕舞(素踊り)、「船弁慶」で、船弁慶は落語にもなってるのでそれが目当てだったのですが、

いや、これがまた大変。

普段聴いてる落語に比べて、立ってやる芝居だし、ひとり芝居でもないし、衣装もあるし、まあ、前情報なしでも分かるだろうと思ったら、これが物凄い情報量の少ない(反対に見てる側の想像に委ねる)芝居なので、目の前にはヨーポン!ヨーポン!の太鼓の間にゆっくり動きながら、ゴザソウロウゴザソウロウとお経のような台詞を唱える綺麗な着物姿の演者達。

こ、これが3時間続くのか…(^^;;

なので、最初の「頼政」の時は途中途中の記憶がございません。

でも、「船弁慶」は大丈夫。テーマも登場人物も分かりやすいし、初心者にもちゃんとカタルシスがある演出でした。特に嵐が来た!→怨霊降臨!→見得を切った!イェー!が、最高。思わず「待ってました!」と声かけそうになりましたが、能のお客さんは上品なのでそんな事はしないようだ。あと、船頭さんの動きが面白かったなあ。

気持ちは完全に、横丁のご隠居さんに連れてって貰って初めて能を見るデェクの八五郎。音羽屋!え?言わない?ああそう…

とはいえ、これでまた一つ、芸能の世界の扉がパカっと開いた福来でした。ありがとうございました!

ようやく

2016年2月に立ち上げた仔鹿寄席も、お客様の応援、メンバーの頑張りもあって先日、何とか第五回を無事に終える事が出来ました。何度か足を運んでいただけるお客様も増えてきて、メンバーもだんだん初出場の人より出場経験のある人の方が多くなってきて、自分も幹事業にも慣れてきて、ちょっとだけ肩の荷が下りた感じ。なんとか軌道に乗れたのかな。

このまま初心者と熟練者、年配者と若手と色んなクラスの人達が混ざる交流の場として仔鹿寄席が育っていけば、キャナリー落語教室自体もっともっと活性化していって、そしたらいろいろ出来る事も増えるんじゃなかろうか。やがて仔鹿寄席からさらに分派して会が出来たら素敵だよなあ、と、思いつつ、僕自身も、もう一段階大きな何かをやってみたい。それが何かはまだ分からないけど、それには自分自身のプレイヤーとしての成長が不可欠(正直、席亭福来としては、演者福来は積極的に番組に入れられるほど魅力的な社会人落語家に未だなってない、が、あくまで俺は出たい・・・)な気がする。

地道に頑張るしかないのよ、結局のところ。

落語鑑賞覚書

鈴本演芸場
夜席

(途中入場)

藤兵衛 三人無筆
歌奴 棒鱈

仲入り

夢葉 奇術
燕路 天狗裁き
ぺぺ桜井 ギター漫談
菊太楼 子は鎹

(敬称略)

千穐楽でした。

天狗裁きの後に子は鎹を聴くと、酒をやめて真面目に働くのも亀ちゃんに会ったのも女将さんとヨリを戻すのも、ぜーんぶアルコール中毒で心も身体もボロ雑巾のようになったホームレスのおじさんが、死ぬ間際に見た儚く美しい夢のように思えてしまい(そう思わせるくらいに菊太楼師匠の高座が綺麗だったのもある)、なんだか考え出すとどんどん怖くなってしまった。ちゃんと生きよう←ちゃんと聴けよ。あと鰻が食べたい。うーなーぎー。

師匠、十日間お疲れ様でしたっ!

落語鑑賞覚書

鈴本演芸場
夜席

あお馬 道灌
志ん松 元犬
翁家社中 太神楽
菊志ん 素人鰻
一朝 牛褒め
小菊 粋曲
藤兵衛 しわい屋
歌奴 匙加減

仲入り

夢葉 奇術
燕路 やかんなめ
ペペ桜井 ギター漫談
菊太楼 井戸の茶碗

(敬称略)

よく「片棒」とか「味噌蔵」とかのマクラとして使われる吝嗇の小噺、フルバージョンだと「しわい屋」というそう。藤兵衛師匠の高座で初めて知りました。そういや、以前、木久扇師匠だったか小朝師匠だったか、親指と人差し指で円を作って彦六師匠の口真似で「おまいさん、これ(お金)だけは離しちゃアいけないよ」ってされてたのを見ましたが元ネタはここから来てるのか~。

歌奴師匠の「匙加減」は鉄板だなあ。笑いも多く完全懲悪で痛快。大岡越前が予算の関係で~ってところが何度観ても笑ってしまう。

菊太楼師匠は「井戸の茶碗」。最初はただ、身分の差に振り回される屑屋の清兵衛さんが、親しくなった事もありだんだん砕けた口調になるのがおかしい。正直者=善人というだけでなく、正直さ故に余計な一言を言ってしまうんだろうなあ(笑)刀→吹き矢→くさり鎌の三連コンボも好き。

あと3日ですので、もう一日くらいはお伺いしようかと。

「そのほかの出演情報」更新

そのほかの出演情報

普段、活ハウスなどでお世話になっております千葉市落語倶楽部の皆様より、落語ドッキリチャンネル夏休み拡大会の出演依頼をいただきました。まだまだ拙い私にとっては身に余る光栄ですが、最高のパフォーマンスが出来るよう、一生懸命に励みたいと思います。是非、遊びにお越しくださいませ。

落語鑑賞覚書

ザ・菊之丞
於 ムーブ町屋

はまぐり たらちね
菊之丞 鰻の幇間

仲入り

喬太郎 そば清
菊之丞 唐茄子屋政談

(敬称略)

夏の三席でございました。

鰻の幇間のマクラにありました、噺家さんと幇間さんと芸者さんの三様のお辞儀の違いは菊之丞師匠ならでは。

喬太郎師匠、喉がガラガラで心配…と思いましたが、喉以外は絶好調。モリ友学園とカ計学園のくすぐりに痺れました。

最後の唐茄子屋政談、良い噺だし菊之丞師匠なので色々笑い所も多いんですけど、どーしても母子の末路が哀しすぎて苦手…。若旦那の勘当が解ける契機としての存在があの母子だとしたら、あまりに報われなさすぎる。誰か、母子も含めてハッピーエンドに改作してくれないだろうか…。