ぬし、一服吸いなんし

ゴールデンウィーク最終日に「たば塩」こと、たばこと塩の博物館に行って参りました。

数年前までは、渋谷にあったのですが、その当時は行った事がなく、今はスカイツリーのお膝元、本所に移転しましたので、まあ、通勤圏内だし覗いてみますか、と。

僕は基本的に嗜好品には殆ど興味がなく、社会人として酒は多少嗜みますし煙草も吸った事がなくはないのですが、銘柄を全く覚えない人なのです。何処までいっても酒は酒、煙草は煙草。センコウ紙はセンコウ紙。陳皮は陳皮。毛は毛・・・拘りも何もありゃしない。

でもまあ、周りに拘った酒呑みや煙草呑みがいらっしゃるのは割と好きですね。特に煙草呑みは「俺はこれしか吸わねえんだ」って拘りが強いようで、美味しそうにぷかぁり、ぷかりと煙を吐いてる様は少し羨ましくなります。とはいえ、人混みのなか歩き煙草する人に対する殺意は人並み以上にありますが(笑)・・・なんでこういう事を書いているかと言いますと、テーマが喫煙なので人によっては不快感を与えかねず、まずは僕自身の立ち位置を説明・・・硬いですね、先にいきましょう。

今やってる2階の企画展は「着物と装身具に見る、江戸のいい女、いい男」でして、着物は女性物ですと刺繍も鮮やかな小袖が中心、男性物はどっちかというと裏地に凝った羽織や染物の襦袢が多かったです。装身具は簪から紙入れから、勿論煙草入れまで。珍しいのは芝居用の煙草入れで、遠目からも分かるように、かなり大きなものでした。企画展は7月2日までやってるようですので、入館料100円(企画展含め)ですし、着道楽の方にとっては眼福になること間違いなしです。

とはいえ、私の目的は3階の煙草の常設展でして(笑)南米で神様との交流の為に作られた煙草が、ヨーロッパに渡り、中国に渡り、世界中に広がってく様が説明される訳です。が、勿論、私の興味の矛先は江戸時代の煙草文化。煙草盆が!火入れが!灰落しが!吸口が!羅宇が!雁首が!動画で、動画で煙管の吸い方が説明してある〜。しかも常設展は写真撮影禁止になってない!と、鼻息荒く狂喜乱舞しながら写真撮影してました。

他に面白かったのは「狂歌煙草百首」と言う本で、タイトル通りの狂歌百首のほか、日本各地の煙草の産地や品質、煙草の作法、煙草の出荷高から海外の煙草事情まで、煙草に関するありとあらゆる話が記載されているそう。そりゃ、紫檀楼古木なんて落語も作られるよなあ、と思ってたら、この本によると、江戸時代当時の喫煙率は驚異の97%だって。しかも、老若男女関係なく。まじか。

あと、時代が明治以降に進むと、華やかな煙草カード(今でいうトレーディングカードみたいなやつ)だったり、煙草に関連する広告、ポスターが楽しかったです。特に、戦後すぐのヤミタバコ撲滅キャンペーンのポスターなんて、もろに時代性を感じて面白かったなあ。

とりとめなく書いてみましたが、常設展の最後に、嗜好品に纏わる著名人達の様々な名言が載ってましたので、その中から一番好きな名言を載せて、この記事を締めたいと思います。オリンピック開催国として、世界的な禁煙運動に乗っかるのも結構ですが、長く付き合ってきた嗜好品ですもの。このくらいの余裕は欲しいものですねぇ。

私は、お酒が私から奪ったもの以上に、多くのものをお酒から得ることができた。

ウィンストン・チャーチル