落語鑑賞覚書

円菊一門会
於 お江戸日本橋亭

(途中入場)

文菊 権助提灯
菊寿 強情灸
菊志ん 鼻ほしい
ちよりん 長屋の花見・おかみさん編

お仲入り

鼎談 菊寿、菊輔、菊志ん
志ん彌 短命
菊生 お菊の皿
菊丸 祇園会
菊春 転宅

(敬称略)

菊輔師匠、先日の木馬亭の頃よりお元気そうで何よりでした。
でも、「俺は古今亭『しんしょう』を襲名する!・・・ただし、漢字は『身(体)障(害者)』」って、闘病中の噺家さんじゃなければ(あっても?)怒られそうな洒落だったなあ(笑)

途中入場なのが残念でしたが、すこしだけ覚書。
文菊師匠、実はちょっと雰囲気が苦手で高座を拝見するのは久しぶりなのですが、女将さんとお妾さん、二人の女性の色気(と、闇の深さ)が以前より際立って面白かったです。

菊志ん師匠の「鼻ほしい」は人の短所を嗤う、結構えげつない噺なのです。でも、お客さんも含めて、こういう噺で笑ってしまう人間の厭なところは、ときどき自覚しておきたい欲求がありますね。
聴くのはたまにでいいですが、でも、なくなってほしくない噺です。

菊丸師匠の「祇園会」は、ぐうの音も出ないくらい最初からサゲまで全てが格好よかったです。

2017年3月の振り返り

さよならはわか~れ~の言葉っじゃなくってぇ~
ふたたびあうま~で~の遠い、やくそっく~
という事で今年度はおしまい。3月の振り返りをば。

1.落語鑑賞覚書

文治師匠初体験の巻、です。
あれからYouTube等で聴いているのですが、文治師匠たまらないなあ。
いつか何かの噺を文治師匠のお手本で覚えてみたいです。
と、これを書くとどうなんだろ?怒られそうな気もしますが思い切って。私、権太楼師匠も好きなのですが、お二人の根っこに同じノリを感じるんですよね。もしかして、ノリの系譜の元となる師匠がいらっしゃるのでは?と夢想してしまいます。
それが誰なのかは、まだ私には分かりませんが。

2.ライフオブブライアン

モンティ・パイソン初体験の巻、です。
初体験ではあるのですが、よく考えたらテリー・ギリアムの12モンキーズが好きだったのを思い出しました。
ただ、当時、私はあれを真面目なSFとしてしか認識しなかったので、反応が遅れたんですよね。ただ、ブラピのキ○ガイっぷりを思うと、あー、って感じ。
あの後、「人生狂想曲」も観ました。戦場で上官の誕生パーティをやる話が好き。ほんっと良い意味でくだらねえ(笑)
次は「ホーリー・グレイル」を観てみよう。

3.社畜のヒーロー

なんでこんな話をしたくなったのか、さっぱり思い出せませんが、きっとムシャクシャしてたのでしょう。
心がざわつくと自然とダラダラ長文になってしまうのは我ながら厄介な癖です。本音を言えば、ぐっと堪えて江戸前に「こんちは!権助おもしれえ!さいなら!」といった体で書きたいのですが、こういうダラシナイ記事に限って妙に反応があるから世の中わからない。

4.バンコクナイツ

この映画を観た直後に、タイに転勤された太一さんから偶然連絡がありました。
お元気そうで何よりですが、なんとなく色白のイメージがあった彼が真っ黒に日焼けしているのかなあ、と思うとちょっと楽しい。

5.高座ログ

第四回仔鹿寄席、ご来場いただき有難うございました。
終わった当初、完全放心状態だったのですが、ようやく意識が娑婆に戻ってまいりました。
お忙しいにも関わらず応援にいらしていただいた諸先輩方や仔鹿寄席レギュラーメンバーの皆様、そして何よりお客様の支えがあって、席亭どうにか前に進めております。ほんとです。
既に告知等でご案内の通り、7月15日の第五回は「夏祭りだョ!キャナリー大集合」という事で、仔鹿寄席初、なかの芸能小劇場でのホール落語です!是非お楽しみ頂きたいと思います。今年はそのあと1回、秋頃に予定しております。ただ、私事ですが、春から私の勤務地が台東区から墨田区に変わりますので、「台東区立」の浅草公会堂の予約がしづらくなり、場所が変わるかもしれません。このあたりは第五回目までにここにも載せますね。

貴方の好きな記事はありましたか?
4月も何卒宜しくお願い致します。

チョロイン

うちの会社にはオフィスとは別棟に食堂があって

昼休みはだいたい、保険や何かの勧誘が立っている。

まあ、愛想ないかもしれないが、話を聞く気がないのに思わせぶりなのも嫌なので、その人たちの前を通る時は極力、無視して歩いてます。

 

ところがだよ、いつものように目の前の保険レディを無視して、足早にオフィスに戻ろうとしてたら

「あの!××さんから聞いたんですけど、噺家さんをやってる人ですか?私、落語が大好きで・・・」

 

どぎゃーん。回れ右。未来の御贔屓様に全力で愛想を振りまけっ!

僕は、常に性悪説でいたいと思うのに、こういうのに耐性が全くない。凄くチョロい。呆れるくらいにチョロチョロだ。

結局、アンケートや何やら書いて、名刺も貰って、

今度、出演する日程をお知らせしますねー、っつって別れて、

 

いま自席で反省中。

落語鑑賞覚書

鈴本演芸場
真打披露興行

花ごめ からぬけ
ダーク広和 奇術
金時 真田小僧
にゃんこ金魚 漫才
さん喬 替り目
一朝 芝居の喧嘩
金馬 紙入れ
仙三郎社中 太神楽
馬風 男の井戸端会議
市馬 狸賽

お仲入り

口上 喬太郎、金馬、ときん、金時、馬風、市馬
ホームラン 漫才
三三 釜泥
喬太郎 茶代
正楽 紙切り
ときん 茶の湯

(敬称略)

職場が変わって、鈴本が定期圏内で無くなる事もあり、また、三遊亭時松改メ、三遊亭ときん師匠が好きだった事もあり。

雨にも関わらず、会場は満員御礼。最後列までぎっちりでした。僕は早めに並んでた甲斐あって、前4列目くらいでのんびり。

仲入り後に真打昇進襲名披露口上。司会は喬太郎師匠でした。新真打から見て大師匠にあたる金馬師匠、膝が悪いという事で普段の高座では見台を置かれるのですが、口上ではそれを微塵も感じさせない見事な姿勢。公演中、稀勢の里が優勝された事もあり、市馬師匠は満面の表情で(笑)相撲甚句を披露されてました。

三三師匠の釜泥は、短い時間ながらキレッキレの演出、口調で爆笑の渦。逆に喬太郎師匠は「茶代」という、あまり聴いた事のない噺をさらっと演られておりました。

本日の主役である新真打、ときん師匠は、趣味の鉄道旅行のマクラから茶の湯に。ともすればビロウな噺なのですが、ときん師匠自身が爽やかなので良い雰囲気。サゲの菜畑の描写に農業愛を感じたのは、ちょっと深読みし過ぎですかね(笑)

写真は会場に飾られてた提灯と、仲入り中に購入した新真打全員のお名前入りの扇子。扇子より手ぬぐいを買われるお客様の方が多かったのですが、アマチュア落語なんて因果な趣味をやってるお陰で、単なるコレクターズアイテムにはならず、実用的(?)に使えて嬉しいような、照れ臭いような。

 

高座ログ

第四回仔鹿寄席

於 浅草公会堂

福来「からぬけ」

大福「堀之内」

小鉄「唐獅子牡丹」

仲入り

だっぺ「家見舞」

おけこみかん「三味線」

七夕「お玉牛」

ほぼ満席でした。

お客様、演者共にみんなで楽しんでいただける、春らしい賑やかな会になりました。ありがとうございました。

今もっともチケットが取りづらい落語家

4/2(日)地元、取手で開催される談春師匠の独演会のチケットが、ぴ○で未だ残ってるのを見かけて一枚購入。

「今もっともチケットが取りづらい落語家」のキャッチフレーズを持つ談春師匠に、東京からそんなに遠くもねぇオラが地元で、恥をかかす訳にもいかねーべ。

って事で初談春師匠、行ってきま。

ライフオブブライアン

落語をやってることは、いちおう会社でもオープンにしてしまっているのですが、ある日、同僚の一人が真剣な眼差しで「お笑いで食ってくなら、モンティパイソンを知らなきゃ駄目だ」と言いながら、このブルーレイを貸してくれました。

…それは大変にありがたいのですが、彼は自分の同僚を何だと認識しているのだろうか。

まあ、指摘そのものは正しく、これまでモンティパイソンは見たことなかったので大変勉強になりました。端的に言えば、物凄い豪華なドリフ大爆笑みたいな作品でした。いや、本格的なセットの割にギャグが本当にしょーもねー(笑)でも、お国柄か、落語と比べると、ちょっと風刺が強いかな。

動画はネタバレどころかモロにラストシーンですが、まあ、ネタバレして魅力を損なう作品ではないし、大好きなシーンなので載せてみました。だいたいこんな雰囲気が90分続きます。

もう何作か見てみたいと思います。

落語鑑賞覚書

桂文治・入船亭扇辰 二人会

於 日本橋社会教育会館8階ホール

昇市 桃太郎
文治 つる
扇辰 三方一両損

お仲入り

扇辰 紫檀楼古木
文治 らくだ

(敬称略)

扇辰師匠の紫檀楼古木は聴けるチャンスを待っていたので嬉しい。不正乗車「キセル」の由来や、ラオ屋さんがラオを挿げ替える細かな手順など、知らなかった情報が盛りだくさんでした。女中さんのキャラも弾けてて楽しかったです。

文治師匠のマクラは先代のお話。僕は直接は存じ上げないのですが、扇橋師匠同様、愛されてた師匠なんだろうなあ。らくだですが、表情筋をじーっと見惚れてしまいました。あんなに動くと、赤ん坊も泣き止みそう。丁の目の半次兄貴が屑屋を見ながら「あいつ、だんだん楽しくなって来やがった…」に爆笑してしまいました。

あと1週間ちょいっ!

たまたまエゴサーチして見つけたのですが、TokiTechTVさんというイベントキュレーションサイトに仔鹿寄席を取り上げていただきました。これまでもイベントサイトに掲載させていただいたのですが、紹介文自体は自前だったので、嬉しいような、こそばゆいような・・・

第四回仔鹿寄席 魅力満載の落語を桜とともに無料で楽しんで!

みんなで観よう!TokiTechTV!(割とこういうのに抵抗がない席亭)

社畜のヒーロー

権助でも清蔵でも百兵衛でもなんでもいいんだけど、江戸落語に出てくる、所謂、北関東というか南東北というか、そのあたりの方言を使う田舎者のキャラクターが、僕は無性に好きなのです。

まあ、僕が江戸弁が苦手な代わりに、田舎調の言葉は口にしてみると意外に話しやすかったってのもあるし(とは言え、ちゃんと演ると難しそうですが)、粋じゃない代わりに気障ったらしくもない。

「百川」みたいに野暮天ぶりを嗤う噺も多いけど、逆に「権助提灯」「木乃伊取り」のような、朴訥かつ生真面目なKYさで、時に主従関係、上下関係をぶっ壊す


余談ですが、どんなに主人に暴言を吐こうと、なんだかんだで権助らは暇を出されないですね。若旦那が勘当される、または勘当された噺は山ほどあるが、権助がクビになりました、めでたしめでたし、なんて噺はついぞ聞いた事がない。多分、江戸町人、当時の寄席のお客さんにとっては、田舎者(※差別的な表現ですが、だからといってマイルドに「地方出身者」で括ってしまうと意味合いが変わる気がする。江戸落語には時々、上方の商人とか薩摩弁の武士とかが登場しますが、彼らはまた違う位置付けだと思う)は外からの異邦人である以上に、同じ庶民の仲間だと認識するのだろう。彼ら江戸町人にとっては、地域差よりも身分差、武士だったり、自分の御店の番頭さんやご主人様の方が距離が遠い気がするのだ。

そこから発展させると、もしかしたら、江戸時代まで日本の首都は京都だったってのも関係あるかもしれない。江戸だろーと北関東だろーと、京都から見たら皆んなまとめて同じ田舎だしな。してみると、上方落語の世界(関西人が、とは言わないよ)において田舎者への異邦人意識は、江戸落語より強いのか?まあ、上方落語は詳しくないし、ふと思いつくのは「仔猫」「江戸荒物」くらいだから、そこはまったくアテにはならないようで。

余談の余談。「化け物使い」の権助は珍しく自主都合による退社でしたね。当時は下請法なんて結構なものはないから、後任の化け物達もさぞ苦労したんだろうなあ(笑)

閑話休題。


噺もたくさんあるのです。

正に、現代でいう社畜のヒーロー!見てて痛快なのですな。

なんて事を、昨日、風邪でダウンしながら考えた。

そんな事より孤独死を恐れろや(笑)